患者の立場になって考えること

医療従事者が持つべき考え方の一つに、患者の立場になって考え、動くというものがあります。医師が病気や怪我をしている患者の立場に立たなければ、患者が必要としている質の高い医療は提供できません。また、看護師も今何をして欲しいのか、何をされたくないのか、相手の気持ちが分からなければ、適切な看護ができないのは当然のことです。

多くの医療従事者が、こうした気持ちを忘れないように毎日ミーティングを行っているでしょう。ただ一つ問題なのが、医療従事者の中には若い人もいるということです。若い人は概して健康であって、大きな怪我や病気をしたことがないケースがほとんどです。怪我や病気の人、また、動くことさえ困難なお年寄りの肉体的な辛さを理解しろと言っても、なかなか難しい場合があります。

そういった人たちに必要なのは、自分の身で体験してみることです。医療業界では自分が経験をしていない病気や怪我、老いについて理解をするセミナーや研修が頻繁に開催されています。研修でも、お腹に重りを入れて妊婦さんの辛さを実際に体験するコースが用意されていたりします。実際に体験をしてみなければ、患者の気持ちは理解できません。若い人は積極的にこうしたセミナーや研修に参加をして、医療従事者としての質を上げていく努力をすることが求められます。

医療の仕事で難しいのは、こうした部分にあるでしょう。医療知識は勉強をすれば仕入れることができますが、まだ経験したことのない他人の気持ちは、可能な限りその人に寄り添って想像を張り巡らせるしかありません。

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